「中学受験 併願戦略の原則」という記事がありました。首都圏模試センターによれば、首都圏における2024年中学受験の合格率(=定員÷受験者)は、男子83.5%/女子102.3%だったとのこと。男子の約6人に1人はどこにも入れない結果に、男子の親が戦慄するそうです。
その原因は、「女子校に比べて男子校が少ない」、「受験者は増えているが定員はあまり増えていない」ことにあります。したがって、男子の場合、より慎重に併願校を選ばなければならないとありました。平均出願数も7校を超えるようになり、併願戦略がますます重要になっています。
記事では、「合格可能性が50%の学校を2校受けたら(両方不合格になる確率は0.5×0.5=25%なので)どちらかには受かる確率は75%」とありました。私はこの考え方が「全落ちの悲劇」を生んでいると思います。秋の模試から2月1日までに順位は大きく変わるので、上がっていれば両方合格、下がっていれば両方不合格、どちらかの可能性が高いでしょう。
6年生は今、塾の面談で受験校を決める時期にあり、先が見えない中で決断を迫られます。もし決断を先延ばしすれば、過去問演習をする学校を絞り込めず、ライバルに出遅れてしまいます。これから順位が上がっても下がっても大丈夫なように、持ち偏差値の上・中・下に行きたい学校を見つけることが重要です。幸せな中学受験とするため、受験校選びは親の責任で慎重を期してください。
(「合格率50%を4校受けたら2勝2敗になる?」をご参照ください。)