国語の「線引き」に正解はある?

国語の文章読解では、多くの先生が「線引き」が重要だと仰います。にもかかわらず、そのやり方に統一されたものはなく、様々な流派がありそうです。本文がきれいなままだと不安で、書き込みが多いと安心する親御さまが多いのかもしれませんが、線引きに正解はあるのでしょうか

 

好みは人それぞれで、私は、本文にたくさんの書き込みをするのが嫌いでした。多すぎる書き込みは、読みを中断するし、設問に答える際の妨げになると思っていました。線引き自体が採点されることもありません。それでも、「平面の文章を立体化する(構造を理解する)」、「素早く解答の根拠・要素を見付ける」ために、線引きは有効だと思っています。 

 

線引きには、本文を「さらっと読んでしまうことを防ぎ、一読目から精読につながる」メリットがあります。つい初見の文章に引き込まれて、何となく読み進めてしまうことを防ぐのです。線引きのポイントに注意しながら読むことで、後で設問に答えることを意識できます。中学受験の国語は長文化の傾向にあり、本文を読んで、設問を見てから、構造を考え始めたのでは、時間が足りなくなってしまうでしょう。

 

したがって、線引きに時間をかけるのは本末転倒です。正解はないのですから、簡便かつ理解につながりやすい「自分なり」の方法を編み出していきましょう。具体的な線引きのポイントは、次回のブログでお話しします。